①経済環境の変化
1、経済成長率が限りなく0に近づく
経済成長率の下落の諸説は様々ですが、大きな要因の一つとしては少子高齢化があげられます。
我が国の出生率は、2015年には4人に1人が65歳以上となり、我が国はかつてない少子高齢化社会へ突入しようとしています。このままの状態で我が国の少子高齢化が進めば、社会を支える役割を中心的に担う働き手の数は当然少なくなります。この数が減れば、総生産が減り、1人当たりの国民所得を維持することも難しくなってきています。
環境問題の対策の多くは企業に委ねられています。企業の環境へのアプローチ及び姿勢はステークホルダー全体の価値に転換され、逆に大量生産を主軸に考えた環境問題を考えない企業は、次第に淘汰されてしまうことになります。個人においても環境問題は大きな関心事となり、大排気量の自動車等、環境問題に不適切な商品は減少を余儀なくされていきます。
2、デフレ経済
一昨年からの世界不況にともない、企業の低価格競争が激化し、昨年11月にはデフレ宣言が行われ約3年5ヶ月ぶりにデフレ経済に突入しています。
これにより、企業の利益は従来に比べて圧迫され、広告宣伝や販促などマーケティングにかける費用が大幅に減少しています。企業活動に必要な“攻め”の施策が打てない状況です。また、仕入や外注費などもコストカットにより軒並み圧迫されており、下請けしている企業にもダイレクトにその影響が現れており、そのマーケティング費用はさらに縮小傾向にあります。
②消費者行動の変化
1、マーケティング環境の変化
インターネットの登場以来、生活者のまわりの環境や消費行動には以下のとおり大きな変化が起きています。
従来のマスマーケティング全盛の時代は終焉を迎え、大量に生産して大量に画一的に情報投下すれば、モノが売れる時代ではなくなっています。
多メディア化によって情報が氾濫し、さらにインターネットの普及によって興味関心のあるものしか反応しない。消費者の態度ははっきりと変化しました。大量に一方的に情報を押し付けるマスメディア(TV・新聞・雑誌・ラジオ)が効かなくなってきています。マーケティング環境は大きく変化しているのです。
2、クロスメディアマーケティングの台頭
そうした中、マスメディアの下落に変わる形、インターネット系メディアの台頭で構造が変わってきました。さらに店頭もコミュニケーションの重要なコンタクトポイントとして、活用を検討されるようになってきました。
その効果や手法は複雑です。ネット系メディアで何を理解させるとその顧客が購買や関心をもつのか、あるいは、TVCMと紙媒体とネットと屋外媒体の組み合わせがどのような効果を生んでいるか、あるいは、常に様々なコンタクトポイントで接触していることの効果等についてなど、様々な要素を様々な角度から検証し、プランニングすることが重要です。
そうしたクロスメディアマーケティングが台頭してきたのです。
③内製化の限界
1、プランのマンネリズム
現在、マーケティング環境の変化や日々進化する広告手法などに対応したクロスメディアマーケティングを立案できる人材を社内に適正な配置して、クライアントの様々なニーズや時代の変化に対応するプランニングを行わなくてはなりません。
そのために、他社やコンサルタントの出身者をリクルートして、マーケティングやマネジメントの課題を解決しようとしていたりしますが、いずれにしろ社内のスタッフのみでは、数多くの企業の提案に応えていくなかでマンネリ化に陥ってしまいます。
2、制作部分の内製化に限界
総合的なプランを実際に実施していく中で、制作部分も社内で対応していくにあたって、そもそも社内に制作部門が存在しなかったり、縮小せざるを得なくなってしまった結果、そうしたプランに応じた制作物を外部のデザイナーや制作会社などに外注していなければいけない現状にあると思います。いずれにしろすべてを内製化していくには限界があるといえるでしょう。
④アウトソーシングの限界
1、コンサルティングは戦略はあるが具体化できない
内製化の限界に対応するため、そうした戦略的な課題を外部からの客観視点で、経営的な課題抽出やマーケティング戦略などを理論立ててアドバイスするコン サルタントなどに依頼、フレームワークを駆使しながら課題抽出・分析に則って、戦略を立案することは可能です。しかしながらコンサルタントには、立案され た戦略方針にしたがって、具体的に実施、進行していく実践的なノウハウまでは期待できず、具体的な施策は結局、自社もしくは別で実施するしかありません。
2、総合提案ができる制作会社が少ない
制作会社に頼もうにも、映像制作会社やWEB制作会社など各制作会社には総合的なクロスメディアマーケティングプラン立案に対応することが難しいといえます。どうしても映像なら映像、WEBならWEBと、バラバラでパーツのみのクリエイティブの提案になってしまうのが現状です。
総合的な提案がクライアントにもとめられているいま、アウトソーシングにも限界が見えるといえます。